「レイコ」、「アイコ」。
店内で囁かれる女性の名前。
オリンピックか何かでシンクロの小谷実可子選手が
スポーツ紙の1面を飾るもスタンドでは二つ折り。
大見出しの「小谷」の文字を見て投手コーチの
「小谷」正勝さんかと思う野球バカからすれば、
一体、どこの「玲子さん」「愛子さん」?と思いつつ、
かつての甲子園のヒーロー「愛甲」猛選手も捨てがたい。
「フレッシュもう1個ちょうだい」の声に隣席を
見れば「レイコ」や「アイコ」の正体が
アメリカにはないコーヒーのスタイル、
「アイスコーヒー」のことだと分かる。
随分昔の学生時代、主に関西勢のこの言い方に
日本は広いなーと初めて実感した出来事。
コーヒーに入れるクリームの「フレッシュ」も
今では一般化した気がするから関西弁の
中央進出、吉本効果は絶大なのだろう。
他にも近畿や九州で鶏肉を指す「かしわ」なんかも
「かしわ飯」のメニュー名と共に一般化。
九州地方代表で思いつくのは鹿児島の「白熊」。
小豆やフルーツをあしらった大盛りのカキ氷だ。
その一方で鹿児島勢、未知の強豪?が「ラーフル」。
鹿児島でのみ「黒板消し」をこう言うと聞いたのは、
これまたかなり昔のこと。
名前の謂れは当地で教鞭を取った外国人教師の名前。
そんな話も覚えているのだが、その名をハッキリ
思い出せずにずっとモヤモヤしていた。
数年前、鹿児島出身で僕より少し年下の後輩に
訊いてみたら「知らない」というので、鹿児島でも
死滅寸前の表現なのかも知れない。
かと、思えば、僕にそれを思い出させてくれたのは
ネットオークションで知己を得た同県在住の
20代の女性だったのだからよく分からない。
長崎から出てきた同級生は醤油や味噌の色をした
ラーメンは全てインスタント。
とんこつスープ以外が店頭で出たのに仰天した。
北海道出身の友人はししゃものサイズと種の違いに
憤慨し、彼の下宿を訪れた末弟はゴキブリを虫かごで
連れ帰ったと聞いた。
どちらも遠い記憶だけど、この時期になると思い出す。
日本最大の祭りともいえる夏の甲子園。
全国から勝ち上がって来た高校球児の苗字を見ると
やはり日本の広さを思い知る。
例年、甲子園から誕生するのは「怪物」の類だが、
今年は流行りの何とか「王子」か?
いずれにしてもみんな可能性の「玉子」。
それぞれのメジャーリーグを見つけて欲しい!
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