2008年2月22日金曜日

Goodbye to Mr.Y

前職の先輩が急逝された…。

正直言って、そう何かを教えて頂いた記憶はない。

むしろ、知識面のインプットでは立場が逆転していた。

(これは失礼ながら確かにそうだった…。)


あまり、貪欲に仕事をされるタイプではなかったように思う。

熱くなるという言葉が似合わないハンサムだった。

飄々とした、その方に高校生の娘さんがいると知ったのは
コミケもどきのコスプレ集会の会場前を通ったときの
僕の失言から・・・。

1皿100円均一の回転寿司にご一緒した際、
脂の乗った魚を敬遠する僕をみて勘違いされて、

「金欠なの?どれでも100円だよ?」と
まぐろの皿を取ってくれた優しさが可笑しく嬉しかった。


ある日、新人であった僕には当然、何の前触れもなく、
彼が転職することが発表された。

失礼ながら、さほどの喪失感はなかった。
しかし、悪戯っぽく隣へ行って睨んでみた。

「寂しいじゃないですか!」そういう僕に
「恐い恐い」と笑いながら応える彼の目からふいに…

笑いが消えた。


「今より条件の良い職場が見つかったらどうするよ?」

小さな声だった。

しかし、彼から教わった最大の教えは「養う」という、
そのことの厳しさと重さだった。


そして、今度こそ彼は本当に行ってしまった。

いつでも不意打ちだ。


あの時の娘さんも成人式を迎えたことだろう。

「うちの子もお前になら預けられるんだけどな…」

退社後にも繰り返して頂いた言葉は
大切にしていきます。


学びや気付きをありがとうございました。






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