座っている大きなビーズクッション。
僕の背後に重みがかかる。
シャッ、シャッ、
一歩、一歩にビーズの足音が、
僕が座っている時限定の、遠慮がち(普段は遠慮なし)な
運びで近づく。
ハッとする驚きと確信とがない交ぜになって振り向く。
あーちんがいた!
「あーちん!あーちん!!」
叫ぶ。
そして頭を撫でる。
さわれた!!
暖かい!!!
何も変わらない!
「あーちん!」
泣き声で名前を呼びながらあーちんの脇に両手を入れて
抱き上げる。
抱っこは嫌がるけど、自分の胡坐の中に入れる。
あーちんは僕を見上げている。
僕もあーちんを見つめると「違い」に気付く。
茶色が以前より濃い。
以前がミルクティーなら今はミルクチョコぐらい。
よって額中央の茶色のチャームも消えてしまっている。
苦笑して、それは余計だよ、と否定されることを望んだ僕の一言、
「前とちがう」
・・・を否定する代わりにかぶせるように、
猫と人の声を合成したように、
やっと意味が聞き取れるぐらいの鳴き声であーちんが言った。
『死んじゃってゴメンね。』
涙が溢れた僕は一瞬、眼を閉じた。
勿体無いことにあーちんから一瞬だけ目を切ってしまった!
その、まばたきの一瞬だけ暗転した僕の視界。
そこへあーちんの声がまた、『死んじゃってゴメンね。』
慌てて目を開くとあーちんは僕の胡坐の中から出て、
僕の背後、トイレの方へ向かって行った。
「あーちん!」と叫ぶと
振り返って
『ゴメンね。』とだけ言った。
「あーちん、あーーーちーーーん」と絶叫した。
目覚めたが、泣いてはいなかった。
夢であれ、触れ合えたのだ。
頭をひとつ、撫でられたのが嬉しくて堪らなかった!
そして、茶色の濃くなったあの姿。
次に出会う時の予告編なんだって
僕は信じているから☆
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See Me, Feel Me♪
新鮮に頑張れ受験生!
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