2008年12月13日土曜日

Father To Son・・・Revisited

学生時代から足しげく通っていた店が幾つかある。

それは楽器屋だったり、飲食店だったり。


僕はこんなものを食べて青春時代を過ごしてきたんだ、とか、

飾り気のない普段着の食べ物だけど、ここが僕の1番なんだ、とか。


そんな「自分史の一部」を共有したくて、彼女を連れて行ったりもして。



そのうちの一つ、

未体験な方にはお好み焼きの概念を覆してもらいましょう!って感じ。

密かに地元自慢の店にぶらりと立ち寄った。



決して忘れていたわけではないが、

なんとなくタイミングが合わず、

しかしそんなに疎遠になっていたとも思わなかった。




久しぶりの店内は見知らぬ人が切り盛りしていた。


いつものを頼む。

味も変わらない。

食べ終わって帰り際、つい、口を衝く。


「おじさんは引退されたんですか?」



この問いに答えてくれた「息子さん」は脚の悪かったおばさんの

健在と、おじさんの一周忌が済んだことを教えてくれた。



そんなつもりはなかったのに、1年以上、

僕はここを訪れていなかったのか!?


あれやこれやのこの1年に思いを巡らせるのは後でいい。



店を出る時、カウンターの中のおじさんに頭を下げた。



自転車のペダルを漕ぎながら650円のお好み焼きが
400円だったことを思い出した。


立派に味が伝承されていることもじんわりと嬉しくなった。


自分の親父のことがなんだか愛おしく感じられた。









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