2007年3月21日水曜日

For Whom The Gong Was Rung?

先週の今日、テンカウントゴングがなりました。
1968(昭和43)年の創刊以来、39年の
歴史が幕を閉じたのです。

K-1やPRIDEなど、総合格闘技のブームとは
裏腹にプロレス人気は陰りを見せます。
そしてプロレス専門誌の一方の雄である
週刊ゴングがついにその歩みを止めました。

インターネットの速報性や通勤、通学時の
暇つぶしとしては携帯電話のメールや
ゲームにすっかりお株を奪われた今、
雑誌は冬の時代と言われています。

雑誌の休刊自体は珍しくないのですが、
ゴングの場合は少し事情が異なります。
子供の頃、床屋さんの待ち時間などで
大分、お世話になった若き漫画家の登竜門、
月刊少年ジャンプはこの夏、消滅します。

発行部数が伸び悩むということは、大衆の
日常生活の中でその雑誌が使命を果たした
ということになります。
これなどはその雑誌の寿命と言って良いでしょう。

そして個人的に記憶に深いのが「マルコポーロ」。
名物編集長によって鳴り物入りで立ち上がった
雑誌でしたが、ナチス・ドイツによるホロコーストは
無かったとする記事に批判が集中。
廃刊の憂き目を見たのでした。

子供心に、これは大変と、たまの立ち読みで
済ませていたのに、遠くの書店まで自転車を
走らせて、何とか手に入れたのでした。

ところが今回の週間ゴングの場合は
休刊の原因が雑誌の外にあります。
マネー・ゲーマーの成れの果てか、
辣腕とされた社長の別事業に絡む
逮捕劇が直接の引き鉄となったのですから。

年間購読をする熱心な愛読者からみれば、
僕などは傍流の邪道でしょうが、
毎週水曜日の60分1本勝負。
ライバル誌と読み比べた上で、どちらか
1冊を購入していた僕です。

購入の決め手は記事の読み応えと
心にガツンと加油してくれる写真の有無。
僕に人生を教えてくれたG.馬場さんの
教えや流れを存分に汲むNOAHの
記事が豊富な方を手に取りました。

反対に憎まれっ子世に憚るを地で行く
Mr.闘魂絡みが表紙であれば、ちょっと
気が引けていたのも事実です。

貪欲な鱧のように突き出た下顎が繰り出す
我田引水の過ぎる主張は、彼の薫陶を受けた
後進のそれであっても僕には不愉快なのです。

肉体言語の達人による丁々発止の遣り取りよりも
試合後の舌戦で興奮させる安っぽい仕掛けに
僕は価値を見い出せなかったのです。

ゴングとライバル誌は申し合わせをしたかの様に、
表紙でも巻頭記事でも、滅多に被る事は
ありませんでした。

表紙が嫌でも内容が充実している時は、書店や
コンビニで真剣に悩みました。
2つの専門誌の鬩ぎ合いも、ファンを魅了した
要素のひとつなのではなかったかと思います。
       
 (to be continued... )



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