2008年1月16日水曜日

Ultra High!

「君は一体、昭和何年生まれなんだい?」

そう問い返したくなる受験生がいます。

彼は大のウルトラ・ファン。
ヴィデオ、DVD、ネット時代の申し子で
過去情報や豆知識も万全です。

しかし、正月返上で入試に備える彼ですから
僕からのお年玉は

「ウルトラマン大博覧会 ROPPONGI天空大作戦」
への招待状、2枚のチケットでした。

時間が許せば、僕が同行したいと思っていたのですが
それは叶わぬ夢でした。

結局、家族で作戦参加。
現場の六本木ヒルズ52階では彼のご両親も
思いの他、熱くなったそうです。

お土産に頂いたパンフレットの中で印象的なのは
初期の作品に情熱を注いだスタッフの言葉。

無から有、銀色の巨大なヒーローを創造する
パワーは並大抵ではなかったでしょう。

「時代劇とか月曜日の大人向けの夜のシリーズ撮ってたのに、
なんでジャリ番組撮るの?」

映画全盛の時代にあって、テレビ、まして子供番組への
偏見も少なくなかったようです。

そうした言葉への返答というか本編監督の気概が
「大人が見て耐えられるよう、ちゃんと撮らなきゃいけない」。

休日をつぶして彼に随行したご両親が、
会場につめかけた大人たちが童心に帰り、ときめいたのは

子供を子供だましにしない、大人たちの誠実さゆえ。

もはや戦後ではないと言われたものの、現実は遠く、
欧米に追いつけ追い越せと、世の中が
ものつくりのプライドと意地を胸いっぱいに
抱いていた時代の賜物。

その一つがウルトラマン、ウルトラセブンだったのでは
ないでしょうか?

「シュワッチ!」の声ひとつにしても
大発明だと思いませんか?






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