2008年10月13日月曜日

Return To Fantasy

11年前の冬、その日、僕は風邪気味で、
夕方まで臥せっていました。

僕の部屋からトイレへ向かう短い廊下の先に祖母の部屋、

つまりあーちんのアジトがあります。

「ニャー!ニャッ!!」

威嚇するような強い鳴き声が薄暮の室内に届きます。

やがてあーちんは部屋の隅にある本箱の角から顔を
半分だけ覗かせて、こちらの様子を見ています。


これまでも、そこまで近づいては逃げ、近づいては逃げを
繰り返していたので幽かな期待は持っていましたが、

鳴き声は依然、強く、甘える様子はありません。


本箱の角からついにあーちんの顔が全て覗き、

驚いたことにうつぶせに寝る僕の方へ

ゆっくりと進んできます。


嬉しい予感と半分半分で、ひょっとして、コイツ、
決着を付けるつもりで僕を襲うんじゃないだろうか?

そんな疑念が脳裏を過り、とりあえず左腕で眼だけは
庇っておくことにしました。


半覚醒であることと熱のせいで動くのもだるい僕が

複雑な感情であーちんの次の出方を見ていると、


あーちんは僕のすぐ前までやってきて停止、見下ろす視線を感じます。


本当は短かったのだろうけど、微動だにすることを許さない
緊張感に満ちた沈黙が延々と続き・・・・・・


そして、次の瞬間、あーちんは僕の前でひっくり返り、
お腹をみせて喉を鳴らしてくれました。



この日から長きに渡る、僕とあーちんの生活が
始まったのです。



昨夜のあーちんは牛乳しか飲みません。

鮪の刺身も空振りでした。


しかし、愛情たっぷりの差し入れをもらって形成逆転!


冬瓜と豚肉の煮物を少し、

そしてペット用の牛乳を僕に流し込まれ・・・


正直、事態は思わしくないと思っていたら、

10時過ぎに鮭の切り身を半分、猛烈な勢いで食べました。


体にかけたタオルの上下動も大きくなり
安定した呼吸で眠っています。


あーちん、奇跡を起こしちゃおうぜっ!!





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