上映時間を過ぎて飛び込んだ久々の映画館。
受付の女性に慌てて発した言葉は「松一!」
ア、これは前職の上司が時々連れて行ってくれた
深夜営業のラーメン店だった!!
で、実際に観たのは「徳市の恋」のサブタイトルが付いた
「やまのあなた」という映画。
1930年代の作品の完全リメイクにはCGが必須なのだ、
と頭では理解しながらも一抹の寂しさ。
しかし、静かな景色と長閑な時間、淡色の感情が
スクリーン上に描かれるにつれ、それを忘れていく。
「笑い」の演出には2,3のシーンで注文がないわけではない。
しかし、最後の最後で迸る刹那の激流、迸る感情を
見せる映画なのだし、完全リメークとあっては致し方ない。
話の核は盲目のマッサージ師と日陰の身の罪悪感から
逐電した女の端麗な恋。
「按摩」「按摩さん」は「マッサージ」や「癒し」に
摩り替わり、その外来種は在来種を駆逐する勢いだ。
かのジャイアント馬場さんが巨人在籍中に脳腫瘍から
失明は免れないと診断され、
即座に按摩となるための学校入学を勧められたというのも
物心二重の意味で遠い話となる。
他方、「妾」「お妾さん」「二号さん」も「愛人」と
言葉を変えれば逞しさや強さまで孕んでの変質となる。
映画の中で描かれたのは古き日本の美、ルネッサンスか
それとも滅びの美学なのだろうか?
世界の真ん中で声高に叫ばなくても通う情。
携帯電話がなくても、時空を超えて通じる情。
数年前、冬の江ノ島から墨絵のように見渡せた伊豆は
映画のロケ地でもあった。
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限界への挑戦、Over The Top!
心機一転、受験生!
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