海を挟んだ隣国、韓国ではCDシングルという
存在がないのだそうです。
それを聞いて想起したのが教え子、K君。
彼は野球小僧で、学校の部活以上のレベルを
求めて校外で活動しています。
そんな彼にとって音楽とは仲間との
盛り上がりのために必要なもの。
遊具のひとつにすぎません。
だから彼は欲しい曲だけを買ったり借りたりして
1回だけ聴くのです。
もちろん、カラオケ練習のためなんです。
アルバムもいいけど長いから大抵は
退屈しちゃうよ。
彼の主張はこうでした。
彼が飽きっぽいのか、それともそんな
つまらないアルバムを作るミュージシャンが
悪いのか。
いずれにしてもアルバム単位の盛り上がり
なんてことはあまり気にかけていません。
確かにA,B面のアナログ時代に較べて、
CD時代の現在はCD収録時間の70分ほどで
ひとつの流れ、ヤマを作る作品が多いです。
佐野元春が最新アルバムでA,B面を意識した
二部構成を取り入れていますし、イギリスの
ロックバンド、アラームは限定仕様で
A面、B面の2枚に分けてCDをリリース
していました。
音楽がデータ配信されるようになり、
消費者はますますピンポイントで
1曲だけを「消費」する傾向にあります。
アルバム全体の盛り上がりやジャケットや
インナーのアート・ワークに価値を
見出す人々はやがて少数派へと転じていくでしょう。
野球で言えば打線なのですが、
トップバッターにはトップバッターの、
2番には2番の役割があります。
子どもなら誰もが4番バッターに憧れ、
ホームランを打ちたいと願うでしょうが、
いぶし銀の働きぶりに静かに快哉を叫びたい、
そんな見方もあるはずです。
成果主義の世の中で、ギスギスと誰もが
ホームラン狙いで振り回すチームでは
優勝などは覚束ないのは歴史が証明しました。
長い目で物事を見つめ、多様な価値観を抱き、
行間を読めるような感性。
それらを「消費行動のスピード」と引き換えに
失くすのは寂しい事だと思うのですが...。
曲の冒頭、「タンッ!」と1発、叩かれた
タムの音にミュージシャンの主張と
それまでの人生、存在価値を感じる…
これってアナクロなのでしょうか、
贅沢なのでしょうか?
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