悲惨な事件が終幕に近づきました。
昨日は無自覚な残酷さを内包する、無思考な憶測を
公に晒したタレントについて触れました。
ただ、傲慢な物言いかもしれませんが、こうした
野次馬根性のおバカは世に数多いると思うのです。
卒業生はある大学の特別講義の内容を教えてくれました。
「戦場」で取材した命がけのソースも放送局の判断で
「(都合)良し」とされた5%の使用に止まると。
では、その厳しい?管理を潜り抜けた5%から、
一体、視聴者は何を伝えられるというのでしょう?
「軍の上からの指示ですね」
「明らかに殺意を持って撃っています」
ミャンマーで客死、落命したジャーナリスト永井氏の
「映像」は確かに生々しく、5%を飛び越えたものでした。
しかし、先述のコメントについてはそのまま、
見たままの誰でもが想起しうる「感想」です。
電子ピアノなら鍵盤の上に消しゴムを落としても
音はでますが、ピアノはそうは行きません。
熟達したプロでも毎回同じとはいかない微妙なタッチの
差がその音色にはあります。
見りゃわかる、0か1かに単純化された無機質なデジタル。
湿度、温度の異なる空気を振るわせるアコースティック。
プロのコメンテーターが公に発信するのであれば
どちらを選ぶべきなのでしょうか?
その数秒の映像から「軍の上から」の「命令」だと
どうして判断できるのでしょう?
「下から」出る命令なんてありえないのだから、
「上から」って所だけを教えて頂く必要はありません。
異国の兵士の、非日常に於ける心理状態の中から
「明らかな殺意」を明らかに汲み取った、
その材料は何でしょう?
銃口が前に向いていたから?
後ろに向いてたら自殺しちゃいます。
怪我をさせるつもり、威嚇のつもり、或いは
日本人ジャーナリスト長井氏を標的に限定しない発砲…
そうした諸条件は付加されることなく、
あくまでTVサイズのコメントが連続するのです。
その数秒、一言を「真実」にしてしまう大衆がいて、
その集合は暗黙の了解、周知の事実、
みんなのジョーシキへとすり換えられていきます。
神戸の少年による児童殺害事件では憶測やデマ、
思い込みの目撃談が飛び交いました。
今回の事件でも、被害者の対応に秋田の実子殺害犯を
重ねた見出しで「売る」週刊誌もありました。
あー、そうか!
空気を振るわせる繊細な思考やタッチは
薄っぺらなTVや誌面には収まりきれないのかも知れませんね。
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