2007年9月5日水曜日

Summer Time Blues・・・

夏休みの宿題を金で買う。

夏の課題は年々減少傾向を辿る。
その中でグレーゾーンが設けられ、
自由選択の課題のリストが配布される。

しかし、それは基準の提出量よりもずっと多い。

塾の課題が多いから学校の宿題はさせません!

こんな親もいるというけど。

結局、グレーゾーンはサボりたい子供にとって
ラッキーゾーンになるだけ。

やるヤツはどこまでもやれるわけで、
曖昧さは格差の早期拡大を助長するばかり。

所詮、子供も実力の世界、というわけか、
親が子の宿題を他人に依頼、
中には子供が直々に依頼する例もあるという。

ネット社会にぽっかり開いた「穴」。


子供の頃、僕はといえば夏の課題が大好きで、
7月なのに8月の日付を書いて前倒していた。

数年前、日本一厳しいとされる社員教育の
「指導者編」というヤツを受けた。

その時渡された3ヶ月分の課題も10日もたすのが精一杯。
これも僕の幼児体験ゆえなのだろうか。

文章を書くことをとにかく嫌がり、作文、感想文の
類は一度も提出したことのない生徒は多い。

大学受験に臨むまで、国語のテストでも記号と漢字しか
記入したことがないという生徒もいる。

親譲りだの何だのと親からの口癖で「絵が下手」だとの
呪縛、呪いをかけられてしまった子供も後を絶たない。


そうした子供には、やはり成功体験を与えたい。
完成までのプロセスを味あわせたいのだ。

課題を全て期日までに提出する晴れがましさ、
達成感も味あわせたい。

そうでなければ、その子供には未提出に対する
免疫が強まるだけだから。

親が手伝い、その加味された分は教師側が差し引く
暗黙の了解の評価。

そこには「あ・うんの呼吸」があった様に思う。

しかし、そうした思いの全てを放棄して、体面を金で買う時代。
子供への「負の教育」か、それとも所詮世の中は金との
諦念、達観を与えるものか。

子供たちの宿題に手を貸し、アイディアを貸し。
だから僕も同罪なのかもしれない。

しかし、僕はそこに居る。
思いと共にそこに居る。

子供たちから取り組む意欲と希望予想図を引き出し、
その実現へ向けてのサポートをする。

それは小学生の宿題も受験生の意欲も同じだ。

金で買ったゲームによるスポーツの疑似体験。
それには痛みも汗も本当の感動も伴わない。

それは僕らが指し示す「完成」への道路標識とは違う。
「歓声」もなければ「感性」もない。

残るのは金へ依存する「陥穽」と薄汚れた「慣性」だけだ。


共に育つ「共育」の配慮はあるか?!






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